12月の下旬になるというのに、暖かいですね。


 19日(水)にお昼の落語がありました。今回は特別に、初音家左橋師匠にお越し頂きました。

 まずは、前座歴4年目という柳家寿伴さんから。若手落語家の中で、あだ名をつけ合うことがあるようで、「JB」と呼ばれているんだとか(じゅ/ばんでJB)。ジ(J)ャスティン・ビ(B)ーバー  や  ジ(J)ェームズ・ディ(B)ーンと肩を並べられるような、落語会のJBになりたい、と活き込んでいました。
 
 噺は「雑俳」。最近俳句に凝っているという隠居のところへ、たまたま長屋のはっつぁんが遊びに行く。俳句を作ったことがないという八は、隠居に指南を受けるが……。
 今、バラエティー番組でも俳句のコーナーは人気でよくやってますね(落語ではあんな辛口ではないけれど)。
 寿伴さんの声もかなり大きく、話し方もハキハキしてて安定感があったと感じました。

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 続いて、左橋師匠の登場。落語会のキムタクと呼んで欲しい などと言って、お客さんを笑わせていました。
 噺は「宮戸川」。
 友達と将棋を指していて遅くなり締め出された半七と、友達とカルタ取りをしていて遅くなりこちらも同じく締め出された半七の幼馴染のお花が偶然出会い。半七は締め出されるとおじさんのところへ行くのだが、女といると早合点する質なため行くのを渋っていたが、運悪く天気が悪くなり終いには雷が鳴る始末。仕方なしにおじさんのところへ行くがやはり勘違いされ、布団は一組のみ………。話がどんどんソッチ方向へ行き、
 
 「お花を抱き寄せ、彼女の内ももから外ももへ手を…! (間)内ももから外ももへ手を…!!」と声を張る師匠。
 
 …えっっ??!
 となるところで、「ちょうどお時間です」と一言いい、お辞儀して出て行ってしまいました。この噺は初めて聞いたのでちょっと驚きました・笑。

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 中入り。
 第2部は、まず色紙ジャンケン大会から。今回は、2人の色紙の他に左橋師匠の手ぬぐいもありました。
 
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 そして、再び左橋師匠の登場。まくらでは、師匠の金原亭馬生の話や、娘の女優・池波志乃さんとその旦那さんである中尾彬さんが若かったころの話をしていました。また、馬生家のお正月風景のお話もあり、大きな門松を置いて、志乃さんが弟子たちなどにお酒を振る舞いと風情があるなぁ思いました。

 さて、お題は……。
 「ちょっとあんた、起きて。あんた、起きて」と言うセリフで、何人か「あっ」と反応したお客さんが。この時期にピッタシな「芝浜」でした。勝五郎は腕のいい魚屋だが、酒を飲みすぎしばらく仕事を怠っていた。師走で年越しも近いというのに、相変わらず酒を飲んで寝ているばかり。さすがに我慢の限界になった女房は、仕事をして来いと叩き起こし、勝はしぶしぶ出て行くことに。出てみるとまだ夜が明けておらず、1刻早く起こされたことに腹を立てた勝は、芝浜で時間をつぶそうと歩いていると、そこに大金が入った財布があり……。
 幕末の頃、三遊亭円朝が三つのお題【「酔っ払い」「芝浜」「財布」】を貰い、それらを絡めて即席にまとめたといわれる有名な噺。
 オチ部分の、勝が酒をそっと口に運ぼうとする時に、ボソッと「よそう。……また夢になるといけねえや」というシーンは、やはりいいですね。

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 次回は、2019年3月20日(水)です。良いお年をお迎えください。

 ※ 交流館は、12月29日(土)~1月3日(木)までお休みします。4日(金)から開館します。よろしくお願い致します。