2014年01月

年初め、「江戸時代の粋に学ぶ」第4弾は、太神楽です。

「かがみもち」という、鏡味仙三(かがみせんざ)さんと、鏡味仙花(かがみせんか)さんのご夫婦にお越しくださいました。




さて、太神楽……とは、なんぞや。


まず読めますか?
そしてどういうものか、すぐに思い浮かびますか?



太神楽(だいかぐら)は、
江戸時代から伝わる曲芸を中心とする寄席芸能です。




有名なのは、お正月の時によくテレビで見る、番傘を回しながら升や鞠を転がすあれです!

あれが太神楽なのです。


大きく4つの柱から成り立ってます。


「舞」・・・獅子舞、恵比寿大黒舞など

「曲芸」・・・投げ物(バチ、金輪、鞠などをお手玉のように投げる)、立て物(傘、五階茶碗、皿などを額や顎に立てる)

「話芸」・・・掛け合い茶番

「鳴り物」・・・下座音楽、祭囃子など


有名な傘回しは、曲芸の一部というわけです。

後半は、会場の皆さんにも簡単な曲芸体験を一緒にしました。

国立劇場で3年間研修があるそうですが、まず笛を立てるところから習うそうです。




会場のお客さんも思わず、「おお…!!っ」と、どよめいたり笑ったりととても楽しい2時間であり、
まさにお正月に匹敵する催しでした。




ありがとうございました。


来月の催し物は2月15日(土)、「歌舞伎とその音楽」です。




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あけましておめでとうございます。


1月の企画展示は、広重が描いた東海道五拾三次之内、通称「行書東海道」(天保12-13、1841-42)です。
異版(1枚)を含めた56枚を一挙に展示します。

行書東海道と呼ばれているのは、タイトル部分が行書で書かれているからです。
同じ55枚の作品でも、有名な保永堂版(天保4年、1833年)から約10年後の作品であり、絵柄も違っていますので、比較しながら楽しんでみてください。





ち  な  み  に  、

みなさんは広重の名前はどのように覚えてますか?





………。






安藤広重…?






残念。
そう思った方は違います!





実は、安藤広重という人物は存在しないのです。
本来は、「歌川広重」と言わなくてはなりません。

歌川というのは、歌川豊広の門下に入り、彼から広重という名をもらいました。
そして安藤というのは、広重の本名(安藤徳太郎)なのです。

彼自身、安藤広重と名乗ったことはありません。

明治以降の浮世絵研究者が間違って表記してしまい、そのまましばらく知れ渡ってしまったようです。





というわけで、行書東海道は、2月2日(日)まで展示しております。

午前9時から午後5時まで。無料です。

※ただし14日(火)、20日(月)、27日(月)は、展示は休みです。


本年も東海道かわさき宿交流館をよろしくお願いいたします。

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